ビュコック提督
言わずと知れた『銀河英雄伝説』。
数多に登場する人物たちの中でも、特に好きなキャラクターの一人が「アレクサンドル・ビュコック」です。作中では「ビュコック提督」の方が通りがいいかもしれません。また、人によっては「ビュコック爺さん」なんて呼んだりもするそうで。いいですね。
さて、ご存知のように『銀英伝』では、主に二十代から三十代の若き才能がぶつかりあう壮大な群雄劇なのですが、そのほとんどが天才・秀才のオン・パレードでありまして、ラインハルトやキルヒアイス、ヤン・ウェンリーはもちろん、あらゆる主要人物がとにかく「できる」人たちなわけです。
そんな中で、ビュコック爺さんは数少ない「普通の人」でして、そこがとにかく親近感を覚える最大の要因ではないかと思われます。とはいえ、「二等兵からの叩き上げ」で司令官までなる人ですから、もちろん優秀な逸材ではあるのでしょうけれども、やはり印象的にはずーっと「こっち側」の人ではないかと。
さらに加えて、「お人柄に甘えて申し上げますと、わたくしもビュコック閣下が好きですわ」とまでフレデリカに言わしめる好々爺然とした人格は、これはもう『銀河英雄伝説』の中の「癒やし」のキャラクターなのではないでしょうか。
そんなビュコック爺さんの一番好きなシーンは、やっぱりスーン・スールズカリッターの名前をごにょごにょごまかす、あのシーンです!